産業保健師の“役割”“支援”徹底解説ガイド!自己管理支援×関係者支援で仕事が回る!

こんにちは!産業保健師のなのんです。

産業保健師としての経験が浅いことで悩んでいる皆さん。
産業保健活動を行なっている中で、こんな戸惑いや疑問はありませんか?

職場の上司や人事に不調社の状況改善を訴えても煙たがられてしまう。

上司や人事との情報共有がうまくいかず、対応スピードが遅いことが悩みです。

産業医と連携がぎこちなく、、産業医が動いてくれません。

これらの疑問やお悩みは、産業保健師の役割を理解していないからこそ起こることかもしれません。

そこで本記事では、以下の気づきが得られるヒントをお届けします!

この記事で学べる3つのこと
  • 産業保健師が担う役割が理解できる
  • 産業保健師が支援する関係者の役割を理解できる
  • 自己管理支援と関係者支援の実践方法を知る

今回は、未経験産業保健師からベテラン産業保健師まで、まるッと理解できる産業保健師の役割理解・支援のコツ をまとめましたので、ご紹介していきます!

この記事を書いた人
nanon

産業保健師なのん

  • 新卒から産業保健師歴約15年
  • 産業保健師としての企業での活動実績
    • 産業保健体制の立ち上げ支援 4社
    • オンライン健康セミナー 約10回/年
    • メンタル&フィジカルの保健師面談 約30件以上/年
    • 営業職・研究職・臨床検査職・事務職・配達業務職・小売業・物流センター・製造業・金融業・IT企業など様々な職種の従業員に対して産業保健サービスを提供

基礎から実践まで、“できる産業保健師”を育成!

目次

産業保健師の役割を意識する

産業保健師が産業保健活動を行うにおいて果たすべきコアな役割は以下になります。
特にメンタルヘルス対応時は以下の役割を意識して対応に臨むことが大事です。

役割
従業員の自己管理支援

従業員が自身の健康状態やストレスを理解し、自ら適切な対処を行い、改善する方法を見つけられるよう支援します。

産業保健師は、従業員自身が自律的に主体的に健康の維持増進ができるように支援を行っていきます。

  • 具体例
    • メンタル不調者の面談を通じて、ストレス対策や生活習慣の改善をアドバイスする
    • 適切な医療機関を受診できるようサポートする
役割
関係者への支援

人事、上司、産業医などが適切に連携し、従業員をサポートできるよう情報提供や助言を行います。

  • 具体例
    • 面談内容を適切に共有し、産業医による就業可否の判断や業務負荷の調整を検討するためのサポートをする
    • 産業医の医学的な助言を上司や人事へわかりやすく橋渡しをする
    • 不調者(メンタルorフィジカル)と「上司・人事・産業医」の連携の要となる
    • 職場内の課題を把握し、環境改善のための提案を行う
なのん

従業員への健康管理支援だけでなく、関係者への支援もあることを理解しておきましょう!

産業保健師が支援する3つの対象

対象主な目的キーワード
従業員本人健康リスク低減
適正配置
生命を守る
セルフケア
ストレス対策
働き方調整
組織
人事労務
労災リスク低減
組織活性化
風通しの良い職場づくり
ラインケア
職場環境改善
会社損害賠償責任の低減
法令遵守
リスクマネジメント
コンプライアンス

日々、産業保健活動を行う中では、誰に対して支援を行うのか、その支援の目的を把握しながら、活動を行なっていきましょう。

Check Point

「従業員寄りに偏り過ぎていないか?」「配慮し過ぎ・放置し過ぎのバランスは適切か?」「会社にとって法的・経営的リスクはないか?」など複数の視点で見ていきましょう!

健康問題を抱える従業員対応時の各関係者の役割を整理しよう

本人の自己管理支援が思うように進まない原因の多くは、上司・人事・産業医など“周囲の動き方や考え”がバラバラなことにあります。

各関係者が「役割」を理解し合うメリット

各ステークホルダーが自分の守備範囲と役割を認識し、同じ地図で共有しておくと、

  • 情報共有の速度が上がる ─ 同じ説明を何度もする手間が減る。共有相手の理解度が深まる。
  • 責任の分担が明確になる ─ 産業保健師が抱え込まずバーンアウトを防げる。各責任者へ委ねることで、強力な支援につながる。
  • 就業措置の判断・実行がスムーズになる ─ 復職や業務調整の遅延を最小化し、「会社・組織・本人」へのリスク低減。

に寄与し、チームとして共通認識をもち、対応に臨むことが可能となります。

Check Point

“本人・職場・会社”の三方よしを実現するには、関係者が“自分の役割”を理解し合うことがスタートライン。ここを曖昧にしたまま面談や施策を進めても、改善サイクルは回りません。まずは主要ステークホルダーを整理し、共通言語を持つことから始めましょう。

各関係者の役割と連携ポイント

  • 本人
    • 主な役割:健康状態を把握し、必要な対処行動を選択・実行。
    • 意識したい連携ポイント:課題と目標を“本人の言葉”で言語化させる。
  • 上司
    • 主な役割:期待役割の明示、育成・パフォーマンス評価、労務管理、日常の変化の気付き・声かけ、業務量/シフト調整。
    • 意識したい連携ポイント:「抱え込まないで共有してもらう」仕組みづくり。上司のお困りごとを必ず聴取。
  • 人事・労務
    • 主な役割:制度運用、就業措置決定、社内調整、弁護士対応。
    • 意識したい連携ポイント:産業医意見書と就業措置を橋渡し。産業保健師意見の提示。
  • 産業医
    • 主な役割:健康状態への医学的評価、就業可否判断、必要に応じて主治医・上司へ助言。
    • 意識したい連携ポイント:産業医意見の確認。保健師面談後の産業保健師意見の共有。対応の方向性を揃える。
  • 主治医
    • 主な役割:診断・治療・処方。
    • 意識したい連携ポイント:(必要な場合)情報提供同意を本人から取得し連携経路を確認。
  • 家族
    • 主な役割:生活支援・見守り。
    • 意識したい連携ポイント:家族がカギになる場合は連携同意を得て状況共有。
なのん

産業保健師は連携ポイントを意識しながら、各関係者へ対応を行なっていきましょう!

産業保健師が現場で実践できる『自己管理支援』と『関係者支援』の実践方法

自己管理支援と関係者支援の2本柱を軸に、産業保健師が押さえておきたい実践法をご紹介いたします。

自己管理支援 ── 産業保健師が現場で実践できるステージ別のアプローチ

産業保健師が従業員に提供できる「自己管理支援」は、大きく “わかる → できる → 続ける” の3フェーズで考えると整理しやすくなります。以下に、代表的なアプローチをまとめています!

ステージ
わかる(現状把握・目標設定)
  • 支援のねらい:自分の健康状態とリスクを理解し、行動を選ぶ土台をつくる。
  • 具体的支援内容
    • 健診結果の読解サポート(リスクを本人にわかりやすい言葉で言語化して伝える)
    • からだ測定会で体脂肪量、筋肉量、水分量、基礎代謝量、内臓脂肪レベルなどInBodyチェック
    • 運動機能測定によるからだの衰えの自覚。
    • 健康通信による健康情報提供。
    • 健診後の保健師面談でSMART目標の共同設定。

SMART目標とは
Specific(具体的)、Measurable(計測可能)、Achievable(実現可能)、Relevant(関連性)、Time-bound(期限付き)をもとに設定した行動目標

  • 代表的な手法例:集団教育①/個別面談②/健康通信③/セルフモニタリング⑨

初動(わかる):①集団教育+③健康通信で一気に認知を獲得

ステージ
できる(行動実践・スキル獲得)
  • 支援のねらい:“やってみる”ハードルを下げて成功体験をつくる。
  • 具体的支援内容
    • 食事・運動・睡眠・喫煙などのミニ講話。
    • ウォーキングキャンペーンや禁煙チャレンジ、健康週間の設置。
    • ウェアラブルやアプリを使った自己モニタリングを保健指導で紹介。
    • 健康ハイリスク者への個別の保健師面談。
    • 復帰後フォロー面談やメンタル不調者へのストレス対処法の指導。
    • メンタル不調者へマインドフル呼吸、認知再構成など CBT 技法を提案。
  • 代表的な手法例:個別面談②/ウェアラブル④/社内チャレンジ⑤

実践(できる):②個別面談+④ウェアラブルで具体的行動へ落とし込み

ステージ
続ける(振り返り・再設計)
  • 支援のねらい:習慣化と環境調整でリバウンドを防ぐ。
  • 具体的支援内容
    • 週1〜月1フォロー面談
    • チャット伴走
    • 社食のヘルシーメニュー、自動販売機の果糖ジュース削減、オフィスでやさいなどの導入。
    • 階段促進ポスター
    • 健康維持に関する部活の参加補助
    • KPI可視化とポジティブフィードバック
    • 上司・人事と連携した業務量調整
    • 禁煙仲間作り
  • 代表的な手法例:リマインダー⑩/コミュニティ⑥/環境ナッジ⑦

継続(続ける):⑤イベント+⑥コミュニティ+⑩リマインダーで長期フォロー

自己管理支援 ── 産業保健師が現場で実践できる主な 10 の手法

産業保健師が、現場で実践できる自己管理支援の主な手法をまとめてみました!

手法
集団教育(リアル/オンライン)
  • 具体例:研修(セミナー)/ワークショップ・ランチ/動画。
  • こんな時に有効:社員の“気づき”を一斉に高めたい時。
  • 成功させるコツ:演習・クイズ・ブレイクアウトで参加型にする。
手法
個別面談・動機づけ面接(MI)
  • 具体例:研健診結果説明、メンタル面談、メンタル復帰後フォロー面談、健康相談。
  • こんな時に有効:高リスク者・行動変容ステージがバラバラな時。
  • 成功させるコツ:“本人の言葉”で目標を言語化させる。面談は従業員が受けやすい時間帯で設定。

\メンタル不調者への初回面談のコツはこちら/

\動機づけ面接のコツはこちら/

手法
健康通信/メールマガジン/社内SNS
  • 具体例:月次「健康だより」、Teams・Slack のマイクロラーニングorイーラーニング投稿。
  • こんな時に有効:時間・場所を選ばず情報を届けたい時。
  • 成功させるコツ:①1トピック=1メッセージ、②CTA(特定の行動を促す)を必ず入れる。
手法
ウェアラブル×アプリ連携
  • 具体例:歩数・睡眠・血圧の自動記録&フィードバック。※健康保険組合が歩数計など配布している場合もあるため、自社の健康保険組合の活動もチェック。
  • こんな時に有効:収集・分析したデータに基づいて習慣化を促したい時。
  • 成功させるコツ:導入時に“使い方レクチャー+約1ヶ月フォロー”をセットで行う。
手法
社内チャレンジ&イベント
  • 具体例:健康測定イベント、ウォーキングキャンペーン、禁煙チャレンジ、健康週間、ラジオ体操大会。
  • こんな時に有効:楽しさ・競争心で行動を起こさせたい時。
  • 成功させるコツ:チーム戦+進捗ランキングの可視化。
手法
コミュニティ
  • 具体例:女性の健康座談会、メンタルケアおしゃべり会、禁煙仲間。
  • こんな時に有効:継続フェーズでモチベーション維持が課題の時。
  • 成功させるコツ:保健師は“伴走者”に徹し、運営を社員主体に。
手法
職場環境ナッジ
  • 具体例:階段利用促進ポスター、社食のヘルシーメニュー、自動販売機のジュース変更、段階的な喫煙所撤廃。
  • こんな時に有効:無意識行動を健康的に誘導したい時。
  • 成功させるコツ:“選択肢は奪わず、選びやすく”を徹底。
手法
管理職向けミニ研修&チェックリスト
  • 具体例:30分間ラインケア講座、ストレスチェク後の集団分析フィードバック、お悩みチェックシート。
  • こんな時に有効:部下の健康行動を職場環境改善に組み込みたい時。
  • 成功させるコツ:保健師巡視などで職場状況確認。KPIを部署ごとの目標に合わせて具体化。
手法
セルフモニタリングツール配布
  • 具体例:血圧計の貸し出し、体重・血圧記録シートの配布。
  • こんな時に有効:生活習慣を可視化→自己効力感を高めたい時。
  • 成功させるコツ:導入時に“使い方レクチャー。次回面談時に持参するよう指示。
手法
リマインダー・フォローシステム
  • 具体例:チャットボット毎朝プッシュ、月1アンケート。
  • こんな時に有効:習慣の「忘却・中断」を防ぎたい時。
  • 成功させるコツ:“返信1クリック”の超簡易フォームで参加ハードルを下げる。

産業保健師視点のポイント

  1. 対象と目的を明確にし“過不足”を防ぐ
    例)ハイリスク者には②、全社員啓発なら①+③
  2. 経営層・人事と“成果指標”を握る
    例)行動指標(歩数・喫煙本数)+仕事指標(欠勤・生産性)
  3. データで“見える化”し、次年度施策へ PDCA
    例)イベント後アンケート→KPI & ROI レポート化 → 予算確保
なのん

上記 10 手法を組み合わせながら、従業員一人ひとりが「自分の健康の主役」になれるようデザインすることが、産業保健師の自己管理支援の要ですろからやっていきましょう!

関係者支援 ── 産業保健師が現場で実践できる関係者支援の主要ポイント

社員本人を中心に、産業保健師が “情報ハブ&ファシリテーター” となってこのネットワークを動かすことで、健康課題への対応は格段にスムーズになります。関係者支援は「声かけ」だけでなく 仕組み化・標準化・見える化 が要。

Point
関係者共有(本人・上司・人事・産業医・保健師)を定型化
  • 各対応の目的・役割・次のアクションを保健師面談結果報告書などで共有 → 情報のズレを防ぐ。
  • 法的根拠と企業リスクを説明し、リスク分散。
  • 高リスク者の対応は、各関係者の意見聴取し、チームで方向性を検討して対応。
Point
“共通言語&共通認識”を作る
  • 判定区分・リスクレベル・就業措置内容などを基準を作成し、対応の標準化を図る。
  • 休復職者対応の対応手順の明確化と各関係者の役割の共通。
  • 関係者が専門用語で迷わないように、わかりやすく自社の言葉で説明することで連携速度を上げる。
Point
成果指標は関係者ごとに設定
  • 例)上司:面談実施率、HR:復職後 6 か月定着率、経営層:欠勤コスト差額。
  • 毎月レポート → 半期ごとに施策を微修正 → 翌年度予算へ反映。
なのん

産業保健師が現場で実践できる関係者支援の主要ポイントになりますが、全て一気にやろうとせず、できるところからやっていきましょう!

関係者支援 ── 産業保健師が現場で実践できる【 “動かす” 】ための6つの支援

産業保健師が 本人以外のステークホルダー(上司・人事・経営層・産業医・外部機関 など) に働きかける時に使える具体的なアプローチを整理しました!

関係者
対象者の直属上司
  • よくある課題・ニーズ:日常の変化に気づけない/声かけが難しい/不調者対応がわからない。
  • 産業保健師が行う支援例
    • ラインケア研修(ラインケアの基礎知識/ロールプレイ/コミュニケーション法など)。
    • 職場の三悪(丸投げ、丸抱え、放置)を防ぐ。
    • 不調者対応への助言。
    • 同意を得た上で、対象者と保健師面談を実施し、対象者に関する情報共有。
  • キーとなる視点・コツ:「気づき→声かけ→相談先へつなぐ」の 3 ステップを周知。
関係者
人事・労務
  • よくある課題・ニーズ:労働安全衛生法に関する法的対応の実施/産業保健活動の体制構築&運用/休復職者に関する人事労務の対応がわからない。
  • 産業保健師が行う支援例
    • 産業医と協働した就業措置フロー&事後措置基準値の作成。
    • 受診対象者の抽出サポート、受診医療機関との調整。
    • 休復職者支援の運用フローの作成。
    • 衛生委員会や復職判定会議などの進行・記録テンプレート作成。
    • 健康データの集約と経営報告サポート。
  • キーとなる視点・コツ:法的根拠と企業リスク(安全配慮義務)をセットで説明。

\事後措置基準値設定のコツはこちら/

\復職判定会議を学びたい方はこちら/

関係者
経営層
  • よくある課題・ニーズ:健康投資の ROI が見えない/アブセンティーイズムorプレゼンティーイズムによる企業の生産性低下。
  • 産業保健師が行う支援例
    • 健康 KPI/KGI を経営指標と紐づけたダッシュボード報告。
    • 健康経営優良法人取得のロードマップ策定。
    • 産業保健活動や健康経営推進活動を社外にプレスリリースサポート。
  • キーとなる視点・コツ:「健康 ⇔ 生産性」の成果報告。企業ブランド向上のための健康支援を図る。

プレゼンティーズムとは、欠勤にはいたっておらず勤怠管理上は表に出てこないが、健康問題が理由で生産性が低下している状態、アブセンティーズムは健康問題による仕事の欠勤(病欠)を意味しています。(経済産業省:健康経営オフィスレポート

関係者
産業医
  • よくある課題・ニーズ:多拠点・非常勤で情報が分断。
  • 産業保健師が行う支援例
    • 保健師面談結果報告書で要約まとめ。
    • 共有フォルダor健康管理システムで情報を一元化。
    • 月例産業保健スタッフ会議の設計・司会。
    • 就業判定サポート。
  • キーとなる視点・コツ:“判断材料を端的にまとめて共有”が産業医意見聴取の鍵。
関係者
社内産業保健スタッフ(保健師・看護師・衛生管理者)
  • よくある課題・ニーズ:情報共有・役割分担が曖昧/ノウハウが引き継がれず“属人化”/ナレッジ共有。
  • 産業保健師が行う支援例
    • 労働衛生業務(産業保健業務)可視化シート作成
    • 業務マニュアルの共同整備
    • ケースレビュー会でノウハウを水平展開
    • 産業保健師教育係の仕組み化
  • キーとなる視点・コツ:“属人化タスク→プロセス化”でチーム力を底上げ。

\産業保健スタッフへ行う支援例はこちら/

関係者
外部医療機関
  • よくある課題・ニーズ:医療へのハードル/医療機関との連携。
  • 産業保健師が行う支援例
    • 休職時or復職判定時などの診療情報提供依頼フォーマット。
    • 労災時の指定医療機関の確認。
    • 会社周辺のおすすめ医療機関マップ作成。
  • キーとなる視点・コツ:速やかな医療機関への受診体制を整える。

実践の鍵は「仕組み化 × 見える化 × 共創

  1. 属人技をプロセスへ落とし込む
    チェックリスト・テンプレート化して“誰でも回る”仕組みに。
  2. 成果を定点観測し、数字で語る
    KPI を毎月グラフで共有 → 次の資源投入判断がスムーズ。
  3. 関係者を“当事者”に巻き込む
    施策設計ワークショップや小さな成功体験で“自分ごと”化。

この6つの支援を課題とターゲットに合わせて組み合わせれば、産業保健師は 「健康経営のハブ&ドライバー」 として関係者を動かし、会社全体のウェルビーイング向上を加速できます。

なのん

関係者支援のキーは、日頃から各関係者を知り、良好な人間関係を構築しておくことが全て!!

よくある質問 Q&A

次に、産業保健師の役割と各種支援に対するよくある質問に対して、なのんだったらどう回答するのかをご紹介いたします。

産業保健師と産業医の役割はどう違う?

産業医は医学的評価と就業可否判断を行う“ドクター”。
産業保健師はその判断を踏まえ、行動変容支援と情報ハブで“実行を回す”コーディネーターです。医学的判断は産業医へ、本人への自己管理支援と連携は保健師が担うと覚えておきましょう。

本人が行動してくれないときの打ち手は?

1) 動機づけ面接で“なぜやるか”を本人の言葉で引き出す → (2) ハードルを 1 ステップ下げたスモールゴールを設定 → (3) 初回成功体験を即時フィードバック。この 3 点セットが鉄板です。

\産業保健師のための面談スキルを要チェック/

関係者が非協力的です…どう巻き込めばいい?

ゴールを共有(本人・組織・会社すべてに得があると示す)→ ② まず“小さな協力” を依頼(例:上司は声かけ1回など)→ ③ 数字と事例で説得(欠勤コスト、他社成功例)→ ④ 仕組み化(チェックリスト+自動リマインダーで協力しやすい環境づくり)。“負担を減らしメリットを見せる”が巻き込みのコツ。

\産業保健師のための協力を引き出すコツはこちらをチェック/

個人情報保護が心配で共有が進まない場合は?

健康管理規程などで「目的・範囲・取扱者」を文書で明確にし、最小限の健康情報(区分化したリスクレベルなど)で共有。本人同意+アクセス制限付きフォルダがベターです。

本社人事と工場保健師の距離が遠く、対応が遅れがち…どうすれば?

“リエゾン(連絡調整役)”を人事側&保健師側に1名ずつ決める ─ Line/Teams に“人事×保健師×産業医”専用チャネルを開設し、案件が発生したら即時ポスト。② 週1の15分オンライン定例 で案件一覧を画面共有し棚卸し。③ Excelやスプシなどに “誰が・いつまでに・何を” を可視化し、進捗を色分け。④ 迅速対応案件発生時の業務フロー&レスポンス期限ルール(例:当日/翌営業日)を作成し、合意し、の共通認識を持つとモヤモヤが激減すると思います。


まとめ:産業保健師の役割は、自己管理支援と関係者支援である

健康管理は、本人主体が大前提です!
産業保健師は、本人が自律的に健康管理ができるように自己管理支援を行い、従業員に健康課題が発生した際は各関係者と連携し、チームとして共通認識をもちながら、対応に臨みましょう!

あなたの一歩が、従業員と組織の未来を変えます。迷ったらこの記事を思い出して、一緒に伴走していきましょう!

📌 この記事が参考になったら、ぜひ保存&シェアで周りの産業保健師の仲間にも届けてくださいね!

最後に ― 一緒に学び、実践しよう!

ご覧いただきありがとうございました!
産業保健師の役割や業務に悩んでいる方は、私が主宰する産業保健師育成プログラムで気づきのヒントを得られるかもしれません。

  • 受講中に現場で起こっているお悩みをケーススタディとして検討
  • 先輩保健師とのグループディスカッションで視野を拡大

育成プログラムを受講することで、解決の糸口が見つかることも!みんなと一緒に成長していきましょう💪

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一緒に成長していきましょう!

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!これからも産業保健師としての成長を応援しています!

この記事を書いた人
nanon

産業保健師なのん

  • 産業保健師の転職から成長までトータルサポート!
  • 産業保健師の転職支援の実績
    • 延べ約50名の転職相談を担当し、内定率90%を達成
    • 履歴書・職務経歴書のブラッシュアップ支援により、書類通過率90%
    • 模擬面接+フィードバックにより、「自信を持って面接に臨めた」と高評価
  • 産業保健師の実務相談および育成プログラムの実績
    • 個別実務相談(事後措置・休復職支援など)を約10名分実施
    • 「入門コース」(5名)→「実践コース」(11名)の育成プログラムを提供
    • 産業保健師向け勉強会(つながる産保カフェ)を毎月開催し、延べ参加者数30名以上、「勉強になった」「新しい視点を得られた」と高評価
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